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「イク」ということ

「イクためにはどうすればいいか?」

という質問を良く頂く。

私は必ず「イク事を意識するな」と返事する。

代々木監督の映画で、イクふりをしなさい、と演技指導されたAV女優が

いざ本番で何の抵抗もなくポーンとイッてしまうという作品がある。

「イカなくてはいけない」という義務感から、

「イカなくてもイッたふりをしていいんだ」、

「イクことを演技していいんだ」という余裕が生まれ結果的にイッてしまう。

イクことに固執すればするほどイカなくなる。

努力すればするほどイカなくなる。

それはあまりにもparadoxicalで非常に興味深い。

調教においては、様々な精神的、肉体的苦痛、快感を与えることによって、

イクことイカないことさえも意識する理性を根底から崩している。

そしてそれを達成するためには、

理性が崩れた自分をさらけ出せることができる様な

信頼できるパートナーが必要だということだ。

そして貴女が心がけることは、

「必ずしもイク必要はない」「いつかはイクんだろうな」という余裕を持つべきである。

もっと深く切り込むと、

「「気持ちいい」と感じてるだけで、私は幸せなんだな。」と思ってる程度でいい。

貴女は全身で感じる準備が既にできている。

よく雑誌でこうすれば女性をイカすことができるというのがあるが、

お互いがお互いを愛していればどんなことをしてもイクことができるし、

また相手によっては逆にどんなにテクニックがあってもイカないということだ。

正直に言って、私一人だけの力で貴女をイカせることは不可能だ。

ただ、その環境を整え、階段を作り上げることはできる。

そして貴女はただ登ればいい。気がついた頃には絶頂まで達している。

時間的、空間的次元をも飛び越えて。

「必ずしもイク必要はない。」

イク振りを一生懸命演じていた貴女。

この言葉を聞いた瞬間から、「女」としての本能が目覚め始める。

2002.5.16 heartz

 

 

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