肉便器

感情を伴う生身の人間が、 便器という存在へと変化していくことがある。 便器という、白く、冷たい、固形物。 それは、自分に無機質な存在を投影している。 感情の支配下に置かれていればいるほど、 その様な部分を無意識に求めていくのかもしれない。 便器という存在を自覚することによって、 感情は押し殺され、そしてその存在は無視される。 主や、見知らぬ男に、好きなように弄ばれるという存在。 性処理。 そこに自由はない。 あるはずもない。 男は、そこに好きなだけ射し込む。 好きなだけ、落書きをされてしまう。 使用されることによって、初めて生きる価値を見出す。 肉便器という、存在。 あらゆる場所に排出された潤白液は、 その存在をさらに際立たせるのだろう。