蘭です。昨日、今日と○○に出張していました。
> 俺に奉仕できるか?誓えるか?
電車の中で、私はこのことをずっと考えていました。
> 距離はやはり遠いが、こちらへは来れるか?
物理的には問題ないのです。金曜日の夜とか、土曜日に「東京で仕事だ」と言えば不自然ではなく関東に出かけることができます。さすがに日曜は仕事とは言いにくいですが。あなたに「服を脱げ」と命令される。ひざまずいて奉仕する。目隠しをされ「足を開いて俺によく見せろ」と命じられる。縛られて自由を奪われ、バイブでイカされ続ける。また反対に、見られるばかりで与えられず、じらされて「ください」と言わされる。こんな妄想に克てなくなったら、私はすぐさま新幹線に飛び乗ることでしょう。でも恐いのです。私は「あなたに奉仕する」のですよね。それはあなたに満足していただくということで、そこに私の主張は存在しないのですよね。命令されたら、それに従うのがSMなのですよね。妊娠だけでなく、命に関わる病気まで、最近はセックスにつきまとうのです。それを恐いと言うのは私の考えすぎなのでしょうか。私は安全なジェットコースターに乗れるのでしょうか。そして「あなたに奉仕して満足していただく」ということも、私には自信がないのです。あなたのお好きなプレイが私にできなかったり、私自身の姿かたちがあなたのお気にめさないかもしれません。あなたは生理
的に受けいれられない女の人はいないのですか?あなたを慕って身体を委ねる女性を、すべて受けいれることができるのですか?疑問ばかりを投げかけて申し訳ありませんが、私には腑に落ちないまま「はい、あなたにご奉仕致します」とうわべを取り繕うことができなかったので心のままを書きました。私があなたの世界に向いていないのであれば、はっきりそうおっしゃってください。私は妄想の世界を諦めるつもりでいます。ここまでは、電車の中で常時持ち歩いているモバイルを使って書きました。そして今家に着いて自宅であなたのサイトを見て、新しいコラムを読みました。涙がとまりませんでした。「泣いていい」と言われてほっとしてぼろぼろ泣きました。私は恐いのです、あなたが。電車の中でも出張先のホテルでも私の心を支配するあなたがずっと恐かったのです。やっと私は恐かったことを外に出すことができました。引越しでお忙しいですね。サイトがしばらく更新されないのは寂しいですが、新しい環境を心地好く整えてください。私への返信も時間ができた時で結構です。
蘭です。メールありがとうございました。
> だから、いつでも飛んできてかまわない。それだけだ。それではおやすみ。俺のペットよ。
私は今朝、薄いトーストをかじりながら、あなたのメッセージを読んで、涙がこぼれました。うまく説明できませんが、何かに許され、すべてを受け入れてもらった気がしました。そして、幸福な気持ちになりました。あなたに出逢えてよかった。私は逢いたい、逢いたいと求めていた人に偶然ながら辿り着いたのだと思いました。私は30歳になったとき、本当に嬉しかったのです。ああ、これでやっと容姿をとやかく言われる20代と決別できたと。きっとこれからは、まわりも私を中身で見てくれるに違いない。仕事も随分自信がついてきたし「私の時代はこれからだ」と単純に思いました。だから、先に私の外見を知っている人になら「私にはこんな中身があるのよ。私は日々こんなことを考えて、こうして生きてる」と自分の魅力を伝えることができるように思うのですが、逆のパターンはとても弱いのです。「俺のところに来られるか?」と問われて、躊躇したのはそのためです。でもあなたの返信は私の疑問に過不足なく答えられていて、私の頭の中のもやはすっかり晴れました。私の書いたことをとてもじっくりと読んでくださったのですね。ありがとうございました。私はあなたに教えていた
だきたいことがたくさんあります。愛とか嫉妬とか独占欲とか快楽とか、生きているとそれらにぐるりと取り囲まれて頭がぐちゃぐちゃになる事柄への答が、あなたの書かれるコラムの中にあるような気がするからです。>
おまえはただ俺に身を委ねればいい。はい。そうします。「こうされたかったんだろ」と耳元であなたに囁いてもらいたくなったら、私は迷わず新幹線に乗るつもりでいます。蘭
蘭です。 今日に限ってなかなか一人になれなくて、メールが書けませんでした。今やっと寝室で書き始められます。今日は本当にお手数をおかけして、すみませんでした。そして私のプライバシーを最も大事にし、私にとって最善の方法をとってくださったことに感謝しています。私が少しでも早く落ち着くようにと、いち早く変更してくださったのですね。私は昼休みにメールチェックをしてそれを知り、あなたの深い思いやりにじんときました。私はもう少しで、ハンバーガーを手に持ったままロッテリアの店内で涙をこぼすところでした。そして私に素敵な名前をつけてくださって、ありがとうございました。蘭のような女になれと、あなたに応援していただいたかのようでした。そして白いコチョウ蘭は私の最も愛する花のひとつで(結婚式の時もこの花でブーケを作りました)、これからこう名乗り、あなたに呼んでいただけるかと思うと、本当に幸せです。今日漸く、書店に注文していた「プラトニック アニマル」が届きました。「これですね」と店員に本を掲げられた時は恥ずかしかったですが、カバーをかけてもらって読んでいます。私は代々木監督の名前を実は知っていました。私が今の 夫と同棲し始めた頃、よく一緒に見たアダルトビデオの中に監督の作品があったからです。うろ覚えですが確か「いんらんパフォーマンス」というタイトルであまりにも他のAV作品とはつくりが違っていて、印象に残っていました。夫にせがんでそのシリーズを2〜3本借りてきてもらった気がします。13年経って、私はまた同じ人の作品を(今度は著書ですが)手にとることとなりました。私はもしかしたらずっと同じものを求めて、手さぐりしていたのかもしれません。蘭