・・・・ジョリッ・・・・え・・?妙な感触で目をあけた私が見たものは ハサミをもった先輩だった。先輩の左手には私の長い髪の毛が・・「ごめんね。ごめんね。・・・これで許してね。」と私の胸ポケットに二千円つっこんで先輩はいなくなった。 私はただ恐怖で体が凍りついて足がガクガクしてその場に座りこんでしばらく動けなかった。 どうして私はこんな目にあうんだろう・・。私はなんにもしてないのに。でも、私の何かが悪いから いつもこんな事がおきるんだ。これからは絶対誰の前でもスキをみせてはいけない。誰の前でも自分の弱さを見せたりしない。強くなろう。しっかりしよう。ずっとずっとこうやって表向きの私は頑張ってきた。しっかりして、明るくて、なんにも悩みなんかなくて。そんな女の子をやってきた。でも・・実際は子供の頃からちょっとへんなおじさんや、美術教師や、私の髪の毛で興奮している気持ちの悪い男たちに 私は感じていた。普通の男より、少し変わった男に監禁されたり、おもちゃのように扱われるといった場面を想像したりしてオナニーしていた。 本当は私はいい子なんかじゃない。でも、いい子でいないと また何されるかわかんない。こ の頃から私は二人の自分を使い分けるようになっていった。悪い子のつむぎはタバコもすって、万引きもして、無断欠席もして、いじめもした。これは私じゃない。つむぎだ。悪いことをするのはいつもつむぎだ。いつもいつも 私はつむぎのせいにして自分を正当化してきた。
つむぎが気のあるふりして男をひっかける。でも、いざとなるとマジメな私が邪魔をする。もっとつむぎを楽しめばいいじゃん。・・でもやっぱり私にはできない。今までなんとなく使い分けてた私の中の二人を、貴方に出会って一人の私にしてあげたくなった。もういいよね。私である自分も許してあげたいし、つむぎの事も今までよく頑張ったね。とほめてあげたいと思う。今度貴方に会ったら、きっと私は一つになれると思う。早く逢いにきてね。


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