つむぎ(その4)
今思いだしても全身の血が逆流しそうな位の緊張感だった…
あの二日間は。
あれは一体夢だったのか、現実だったのか…
あの時の事を思い出そうとしても、
フラッシュバックのようにところどころが鮮明に蘇るだけだ。
貴方の匂い、黒のダウンジャケット、ポケットの中のあったかい手、
町並み、早足で歩く貴方、車や人からかばうようにさりげなく歩く貴方、
誰もいないさびれた遊園地のトイレ、
車で寝てしまった貴方の横顔のむこうに沈む夕日、
空のむこうの虹…
貴方から「食べないんか?」と言われたけど、緊張のあまりほとんど食べられなかったこと。
夜中だってそうだ。 貴方から発する他人を寄せ付けない威圧感、
オーラで私はそばに寄る事さえできずに、
緊張感とこわさでほとんど一睡もできずに朝を迎えた。
今回私が感じた事は、貴方は完璧なSだという事だ。
実は私はあれから数日寝込んでしまった。
今まで経験した事がない位の緊張がとけて腑抜け状態になってた。
貴方と過ごした二日間が現実のものとなってからなぜかメールを打つ事も電話をする事も
ためらってしまってた。なぜだかわかないけど…でも毎日パソコンを開いて
貴方のホームページを見る事は日課になっていた。
もうそろそろあの時買った焼酎が届いて飲んでるのかな…
と思いながらホームページを見てた。
そしたら今日は私が前に送ったメールがたくさん載ってた。
あ〜まだ私の事を覚えててくれたのかな…とか思ってうれしかった。
だから今ちょっと勇気を出してまたメールを打ってます。
あれから帰って、貴方の写真を見ようと思ったら、旦那から削除されてた…
ドキッ!! でも大丈夫でした。ヤレヤレ。 でも写真がなくなって悲しいよ…。
それでは…おやすみなさい。
つむぎ
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